苦い

 

色々考えなくてはならないことはあるけど、ゆっくり、ひとつずつ考えていこうと思う。

 

わたしは成績出るまえは就活をしつつ日々アルバイトをしていた。編集部の方も一段落してようやく肩の荷をおろすことができるようになりつつあるし、接客の方も常に辞めたいと思っていた頃から一転し、まだ続けてもいいと思い始めるようになった。少しずつではあるが、自分の態度が前向き変わるにつれて環境が変わっていった。そんななかでの、留年の知らせだった。

自分にとってなにが大切なのかを日々考えていた。「こんなつまらない大人になりたくない」という気持ちがありながらも、だからといって自分に何ができるのかも正直わからないし、何をしたら面白いのかが全くわからない。自分の目指す指針がないまま日々は過ぎていった。まるで、現代の若者を代表しているような言い草ではあるが、本当にそうだった。自分がいつもなにかについて考えているときに、わたし何かを見下しがちではあるけれど、自分が見下される側のことをいつだって気にしてしまう厄介な性格であることは昔からわかっていた…。誰に同意を求めるでもなく、本当に辛いときは辛いと言えないことを実感する毎日である。留年のことを知ったとき、反射神経のように、先生には言えたけど、それ以外の人にはなかなか言えない自分がいた。自分から親に言えなかった。友達にも言えなかった。親はもちろん勉強しなかった私を叱るし、事実がそうなのだから何も言えない。そして溜め込む。自業自得であるのはわかっているが、自業自得の私にも感情はあるのだった。だた、歯を食いしばって自分に「つよくなれ」としか言えなかった。自分の味方は自分しかいない。稚拙なわたしではあるが「かんがえろ」と言い聞かせる。そんな毎日だ。大げさであるかもしれないが、こんな感情初めてだった。自分の脆さや、自分の無力さを痛みで知ることが、ここまでしんどいとは。常に安らぐことのない、この恐怖心との葛藤はいつ終焉するのか。…何事も自分次第である。